
「地球塾」文化人類学者 竹村真一さんのラボ・料理担当(vol.1~3)
文化人類学者 竹村真一さんがデザイナーやアーティストなどに向け開催している会員制のラボ「地球塾」で、講義後ディスカッションの時間に食べる料理を担当しました。集中して講義を聴いた後のごはんの時間が、それらの内容を嚙み砕き、文字通り腑に落とすひと時となるよう、毎回の講義内容を少しだけ意識した料理にしました。講義の直後は頭に血が集まっているので、身体をひらき食べる準備の1杯として温かい汁物を一口ご用意しスタートとしました。
(以下、第1回〜第3回)
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第1話;「地球」という星の来し方、行く末
2019.7.24 @ AL
初回始まりということで、ドーム状のクラッカーを作り鏡開きのようにみんなでかち割りました。殻を破る、緊張を破る、既成概念を破る、創造的破壊。鏡開きの下にはクリームチーズのディップが敷いてあり、クラッカーにつけて食べます。割った欠片を食べながら破壊の後のアップデートということでみんなでディスカッションの時間となりました。
その他、焼きたてのチュンピンの皮に、焼き豚やイワシの唐揚げ、鶏ハムやエスニック風そぼろ、半熟の煮卵、野菜のナムルやタレなどを巻いてお召し上がりいただくメイン料理など。
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第2話;自然資本革命
2019.8.21 @ ミナガワビレッジ
タイトルと竹村さんの数行の箇条書きから、毎回お話の内容を推測して料理を考えるのですが、何もないと思っていても見方を変えてみたらこんなに豊かだった!というような既知をひっくり返すような内容になるのでは?と推測し、反転している押し寿司を作りました。一見、白米が大きなおけに入っているだけのように見えますが、軽く蓋で押しつつ一気にひっくり返すと彩り豊かな押し寿しが登場。夏だったので柑橘や梅酢に漬けた茗荷、柚子胡椒で漬けにした白身魚などで爽やかなお寿司に。その他白茄子の揚げ浸しや、黒酢にんにくタレの唐揚げ、フルーツトマトの丸ごとマリネや、桃のコンポートシャーベットなど。
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第3話;「人間」はなぜこうなのか? Whyの人類学
2019.9.18 @ ミナガワビレッジ
whyの人類学ということで、なぜ?なぜ?と多様な角度から問いかけるような内容になることを想定し、料理も「食べる」ことについていつもと違う視点から体感してもらう内容にしました。指令カードをみなさんに引いてもらい、そこに書いてあるようなやり方で食べることを試してもらいました。「手を使わずに食べる、隣の人と手をつなぎながら食べる、感じた味と逆のことを言いながら食べる…」など。料理は夏らしくカレーを。チキンバター、豆カレー、モツとオクラカレー、ターメリックライス、ラム肉チーズ揚げ、チコリとグレープフルーツとゴーヤのバジルソースサラダ、カルダモンとピスタチオのアイスなど。
写真:在本彌生(第1話)徳永彩(第2話)藤田はるか(第3話)
地球塾実行委員:中山英之/田中義久/中村水絵(HeHe)
ロゴデザイン:田中義久
会場:AL(第1話) ミナガワビレッジ(第2・3話)