山形ビエンナーレ2018 「ゆらぎのレシピ」作品制作・展示

2018.9.1-24
山形 とんがりビル

山形と秋田の境にある小さな町、真室川町の伝承野菜農家「森の家」を拠点に、深い自然の中で淡々と脈々と営まれてきた土地に生きる食の姿を、1年とすこしの間巡りました。山菜、きのこ、鶏など様々な食材(生き物)が生きている場に立ち入り、地元の方々の案内のもとそれらを採る。生きている私たちが、生きている命をその手でとり、手を使って料理し、食べるということ。そのまわりにあるもの、想い、風景。それらを追いながら、私自身が味わった、価値観、身体感覚の「ゆらぎ」を毎回その場で一皿という形に料理し、写真と映像、テキストで記録しました。
展示では、3mほどのテーブルにテキストと写真で構成した印刷物の束を料理のように並べ、採ってきた植物や道具などと共に食卓を作りました。壁には写真、奥には映像を上映し、写真、映像と音、文字、匂い、手触りなど、味覚以外の感覚を使って食にまつわる記録を味わってもらうインスタレーション作品としました。台紙をお皿のようにし、印刷物を挟んで持ち帰れる仕様にしました。

https://biennale.tuad.ac.jp/2018/

主催:東北芸術工科大学(みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018)
写真・映像:志鎌康平
キュレーション・編集:宮本武典
食材コーディネート:森の家/グラフィック:梅木駿佑(UMEKI DESIGN STUDIO)/什器制作・展示協力: TIMBER COURT/動画編集:後藤ノブ(akaoni)/協力:高橋伸一、阿部衣利子、三浦友加、小野寺奈央

助成:平成29年度文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業(市プロジェクト2017)

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写真:志鎌康平(会場写真)・根岸功(印刷物記録)